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人間工学応用事例(GPDB)・GPDB表彰

ED-151 背負い式樽生サーバー「楽しょうサーバー」

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概要
製品の概要

野球場のスタンド、宴会場といった場所において移動を伴いながら樽生ビールを提供する際に使用される樽生ビールを提供する器具の一つです。

人間工学的配慮視点

プロ野球スタジアムにおいて女性キャストが「背負い式樽生サーバー」を背負って巡回販売するスタイルが知られていますが、総重量14kgを超える背負い式サーバーは“女性キャストの身体的負担”及び“作業 安全性”が危惧されております。
そこで、今回の「楽しょうサーバー」では
(1)背負い式樽生サーバー内のビール樽の位置をスペーサーを用いて従来よりも高く設定すると共に、アルミフレーム構造を採用してしっかりとビール樽を支えながら重心位置を高くすることで、背負い式樽生サーバーが後方へ回転するモーメントを小さくし、背負い式樽生サーバーと女性キャストの背部の適合性を良くすることで過度な前傾姿勢を抑え、腰部への負担を軽減した。
(2)ビール樽の下に配置されたスペーサーの枚数を調整することで女性キャストの身長や体型に合わせて背負い式樽生サーバーの重心位置を最適位置に調整できるようにした。
(3)腰ベルトを丈夫でフィットする素材とデザインとして、背負い式樽生サーバーの荷重を肩だけではなく骨盤でしっかりと支えられるようにして肩部での荷重負担を軽減した。
(4)腰回りのクッションを強化すると共に、クッション内部には温度調整素材を採用して背負った際の快適性も追求した。

開発秘話

野球スタジアムにおける女性キャストは14kgを超える背負い式樽生サーバーを背負って巡回販売しております。この身体的な負担を少しでも軽減し、女性キャストに樽生ビールをより安全・快適に販売していただきたい一心で開発に取り組みました。人間工学手法を取り入れた本取組みはプロ野球スタジアムで使用されている背負い式樽生サーバーで業界初の取り組みと考えております。
開発で最も重視したのは、背負い式樽生サーバーの重量自体の軽量化にはビール樽の容量などの問題で限界があるため、荷重そのものを効率的に分散させ、いかに身体的負荷を軽減するか、また実際に背負われる女性キャストに快適に使用していただけるかの2点です。これを達成するために背負い式樽生サーバーの重心位置や着圧軽減に関係する各パーツの位置を、背負われる女性キャストがどのような身長や体型でも快適にご使用いただけるように最適化することに細心の注意を払いました。


評価結果データ
特許・意匠登録番号

特願2016-028085

推薦者

吉武 良治(芝浦工業大学デザイン工学部デザイン工学科)

お問い合わせ
企業名・担当部署名

アサヒビール株式会社 容器包装研究所 機器開発部

担当者名

倉部 泰宏

e-mail

yasuhiro.kurabe@asahibeer.co.jp

その他連絡先

(共同研究者)
アサヒビール株式会社 容器包装研究所 機器開発部 北野純一
株式会社デサント 八木基之、土居純也
医療法人貴島会ダイナミックスポーツ医学研究所 副所長 若森真樹

掲載URL

https://www.descente.co.jp/company/press_releases/25955.html

製品発売時期

2016年3月より展開開始

更新日

2016年06月13日



 


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