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人間工学応用事例(GPDB)・GPDB表彰

ED-125 医療用はさみ ジョーウェル・エルゴ・スーパー剪刀シリーズ

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概要
製品の概要

手術中、臓器の剥離・切断に使用される医療用剪刀(ハサミ)に、デザインと機能性の視点から大幅に改善を行った製品であるED-119「ジョーウェル・エルゴ・スーパー剪刀」の、先端をより細くして深部での操作性を向上させてシリーズ化した製品群。

人間工学的配慮視点

実際の手術では対象とする部位や深度に応じて長さの異なる剪刀など、器材を自在に使い分ける必要がある。その際に、一つでもエルゴノミクスデザインではない旧来の製品があると、一連の手術のスムーズさは低減し、さらに、使いにくい持ち手の道具は医師の集中力をも削いでしまう。また、近年流行りの小切開手術用には、深部の的確な操作のため、更なる先端の細さと切れ味が必要とされている。
「ジョーウェル・エルゴ・スーパー剪刀」は持ち手部分にエルゴノミクスデザインを導入し、手への馴染み、刃先のブレの抑制、刃先に指の力を正確に伝えること、という基本機能を大幅に向上させた。その結果、剪刀の持ち手が指に食い込む状況の解消や、器械台から容易に持ち上げられるという利点も生まれた。更に、刃先の先端にレーザーマーキングを入れ、内視鏡の拡大画面においても、刃先が組織に侵入する深さの視認性を向上させた。これらの利点は、シリーズ化した製品群を導入してシームレスに使うことで初めて効果的なものとなり、内視鏡手術をはじめ、あらゆる手術での応用が可能となる。

開発秘話

担当者写真

エルゴ・スーパー剪刀の開発当初から、製品化になるまでの細かな改良・変更の積み重ねが本シリーズには集約されている。今回の開発ポイントとして、剪刀の先端を出来るだけ細くしながら、切れ味を落とさない工夫と剪刀の長さによる支点バランスを整える工夫を行った。様々な手術シーンにおいて、ユーザである医師による最良の評価が得られるとともに、手術器具を通じて医師と患者の双方に貢献できれば、これに勝るものはない。今回のシリーズ化にあたり、255ミリ、200ミリ、180ミリ、140ミリと骨盤内の深い臓器用の長いものから小児用の短いものまでを取り揃え、すべての内臓の外科系手術に対応できるフルラインアップ体制を整えた(なお、本製品は、千葉大学フロンティアメディカル工学研究開発センターとの産学連携の成果による)。


評価結果データ
特許・意匠登録番号

実用新案登録 第3131458号

推薦者

日本人間工学会 広報委員会

お問い合わせ
企業名・担当部署名

株式会社メディカルR&D

担当者名

宮武哲也 様

e-mail

t.miyatake@medrd.jp

製品発売時期

2010年

更新日

2010年01月26日



 


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