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人間工学応用事例(GPDB)・GPDB表彰

ED-121 マンモグラフィ 乳房X線撮影装置

画像

概要
製品の概要

本装置は乳がん検診を目的としたX線撮影装置で、早期発見には非常に有効であるとされています。乳房を台の上に乗せ、透明な板で挟んで圧迫し、できるだけ均一に平らに延ばしてX線写真の撮影をします。

人間工学的配慮視点

装置を操作する技師と、装置によって検査を受ける受診者。常に二人のユーザの立場に立って、問題点を探り、デザイン的な解決案を導いています。特に重視したことは受診者が抱く検査への不安感や、検査時の痛みの軽減。技師が操作するスイッチ類は、人間工学に基づき、設置位置やキー形状など決定。楽な姿勢で操作でき、一度手を添えればそこを見なくても操作できる触知性を高めたことで、技師の操作負担を軽減し、受診者とのコミュニケーションがより容易になりました。それによって受診者の不安も和らぎます。乳房圧迫時の痛みは受診者の腕の姿勢によっても大きく変わります。できるだけ痛みが少なくなるような姿勢を自然に導くよう改良したアームレストも、人間工学的な評価検証を繰り返してデザインされました。これまでにない新しいコンセプトであるこのアームレストは特許出願中です。そして、全体的な装置形状は、受診者に威圧感を与えないように、優しいランドフォルムでまとめ、清潔感のあるパールホワイト塗装を施しました。

開発秘話

乳がんの罹患率は高くなっているにもかかわらず、検診の受診率が低い日本。デザインの力、人間工学の力で少しでも受診率の向上に貢献し、乳がんで亡くなる方を一人でも減らしたい。そんな思いで開発はスタートしました。受診者が抱く検査への不安感や、検査時の痛みをどうしたら軽減できるのか?デザイナーだけでなく、商品企画、技術部門、営業、技師の資格を持つ社内専門家など様々な立場のメンバーが、実際に医療の現場に赴き、徹底したユーザ調査を実施。メンバーそれぞれの専門性やスキルを結集させて、問題を議論する。その結果によって導かれたデザイン案を評価・検証して、より良いものへと高めてゆくという人間中心設計プロセスに基づいて本装置は開発されました。細部に至るまですべてのデザインには意味があります。


推薦者

日本人間工学会 広報委員会

お問い合わせ
企業名・担当部署名

株式会社東芝 デザインセンター

e-mail

info@design.toshiba.co.jp

掲載URL

http://www.toshiba-medical.co.jp/tmd/products/xray/mammo/peruru/index.html

製品発売時期

2008年

更新日

2008年12月03日



 


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