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人間工学応用事例(GPDB)・GPDB表彰

ED-118 人間工学に基づくビデオカメラ形状の評価

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概要
製品の概要

本製品はXactiシリーズ共通のコンセプトである、自然な撮影スタイルで撮影時の筋負担が小さい独自のデザインを踏襲しています。グリップ形状もより手のひらにフィットするデザインにすることで、より持ちやすさを追求しています。

人間工学的配慮視点

以前からビデオカメラの形状とその撮影スタイルについて人間工学的研究がなされてきましたが、近年のビデオカメラの革新的な小型・軽量化や液晶モニタを見ながら撮影するスタイルへの変化により、ビデオカメラの形状と撮影スタイルについて再検証する必要がありました。そこで今回、市販のビデオカメラ形状を参考にレンズとグリップの角度(以下、グリップ角度)が0°から135°までの7種類の実験モデルを作成し、ムービー撮影時の筋負担を右腕6箇所の筋電位の計測及び、 アンケートによる主観評価を行うことで、小型ビデオカメラに最適なデザインを検証しました。その結果、グリップ角度が大きいほど筋負担が小さく、使いやすいが、角度が大きくなりすぎると手首の尺側偏位により筋負担が増加する可能性が実証されました。今回、改めてグリップ角度による撮影スタイルの違いが筋にどのような影響を与えているのかを検証し、従来のXacti形状とその撮影スタイルの優位性を実証することができました。

開発秘話

本製品の人間工学的評価は三洋電機と千葉大学の共同研究として行いました。本実験では7種類の実験モデルを作製していますが、グリップ形状、モデル重量を同一にしながらグリップ角度の異なるモデルを作製するところに苦労しました。特にグリップ形状は持ち方に影響を与えるため、角度の異なるモデルで同じ持ち方ができるように注意を払いました。
Xactiシリーズのレンズ部とグリップ部に角度をつけた形状は、100種類近くのモックアップを作成し、実際の撮影姿勢を検証するところから始まりました。グリップの形状も様々な人達からのヒアリングを通じて誕生していますので、その握り心地には自信がありました。今回、Xacti形状が人間工学的に筋負担が小さく、使いやすい形状であるという実証が得られたことにより、さらに確信を持ってエルゴノミクスデザインとしてお勧めすることができます。


評価結果データ
特許・意匠登録番号

意匠登録番号:意匠登録第1325691号(D1325691)

推薦者

日本人間工学会 広報委員会

お問い合わせ
企業名・担当部署名

三洋電機(株)デジタル技術研究所

担当者名

畑中晴雄

その他連絡先

千葉大学人間生活工学研究室 勝浦哲夫様、下村義弘様

掲載URL

http://products.jp.sanyo.com/dsc/

製品発売時期

2008年

更新日

2008年09月25日



 


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