6.4 人間工学−表示装置を用いるオフィス作業
   −視覚表示の要求事項−追補1:作業性試験


ISO/CD 9241-3:1992Amd 1
Ergonomic requirements for office work with visual display terminals(VDTs)−Part 3 Visual display -Amendment 1:User performance test

規格内容概要:視覚表示装置上に表示された文字の検知力、認識力を計測するための手段を規定しており、利用者に対する効果的な表示文字を評価するために用いられる。ここで、効果的とは、利用者が文字を正確に、速く、不快感を伴わずに検知し、認識できることを意味する。この試験方法において、基準(ベンチマーク)ディスプレイは、ISO9241-3 の6章で規定されている要求事項に合致しているか、優っているディスプレイを用い、ベンチマークディスプレイとテストディスプレイの作業性の違いを、英数字の検索作業による作業達成度、誤答率、一軸の主観評価を用いて比較する。

審議経過概要:1997年4月に反対投票を行い、その後5月の Princeton会議、12月の London会議で、日本は主観だけでなく被験者の体調による影響を排除するために、客観評価データも取り入れるべき、主観評価は複数の軸で評価すべき、輝度コントラストの規定を明確にすべき、と主張し続けてきた。しかし、1998年1月に改訂された原案では被験者の体調を考慮する、という表現が加えられ、輝度コントラストの表現に関し、日本のコメントが取り入れられていた。主観評価における複数軸の使用については、解析が困難になる、被験者に負担がかかる、との理由から採用されなかったが、国内委員会でも、同様の意見がでており今後さらに審議を進める。現在、2nd CD投票にかけられている。

日本の対応:最初の投票から、日本のコメントがかなり反映されており、賛成投票とした。

福住 記



ISO/TC159 国内対策委員会
Last modified: Jun 12 1998