1.3 仲間を増やす方向の国際協力:CEN主導の規格開発と実質的調整

ウィーン協定の基で簡便手続きで処理されるためISOでの実質審議はなく、CEN での審議結果を形式的に追認する性質の規格が昨年度は5件も出ました。更にNP,CD等6件が審議中です。いくら日本が反対投票で自分の意見を提出しても多勢に無勢で欧州勢の数の力で押し切られるのが実状です。すごいフラストレーションです。CENの事情で制定される規格がISO規格として大量生産される事態が気になります。非欧州メンバーがもっと増えて投票に影響を与える様にならないとCEN主導の現状に変化はないでしょう。

日本はアジアの仲間を誘って活性化する方向で努力をしたいものです。幹事国が日本であるSC3では昨年総会をタイで開催しましたが、この文脈で意義深いことです。3年後には韓国ソウルでIEAが開催されます。その時期を目標にもっとアジアの諸国が質の高い産業活動を推進するためにもISO/TC159のPメンバーになるように働きかけて行きたいと思います。会員諸氏もこの格調の高い理念と方針をご理解されて機会ある毎に御協力をお願いします。

この便覧では、人間工学ISO規格/JIS規格について総括的な情報しかお伝えできません。もっと詳細を知りたい方々は巻末に付けてある各種ホームページや学会事務局のe-mail先へご連絡下さい。規格審議過程に関心ある向きは会員、非会員を問わずご意見、ご質問を歓迎します。電子ネットを最大に活用しながらもっと関心を持って貰える規格審議を展開したいと思いますので忌憚なくアクセスして下さい。


ISO/TC159 国内対策委員会
Last modified: Jun 26 2000