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人間工学応用事例(GPDB)・GPDB表彰

GL-111 スーパーマーケット店舗内の滑りによる転倒災害防止に関するパンフレット

画像

ガイドライン概要
概略
本パンフレットが作られた背景
第12次労働災害防止計画(平成25年度~29年度)の重点施策の中に、重点業種対策の1つとして小売業が挙げられています。また、第12次労働災害防止計画によると、小売業における労働災害の特徴として転倒災害の割合が34%と高く(全業種では約20%)、個人の行動に着目した新しい労働災害防止の手法が必要であると言及しています。
概要
小売業における転倒災害防止に向けて、小売業の中でも店舗の規模によらず施設形態が類似しているスーパーマーケットに焦点を当て、誰でも見ればやるべきことが分かるパンフレットの開発を目指しました。本パンフレットは現場調査や意見聴取などにもとづき、仮想スーパーマーケット店舗内のマップ(平面図)(図1)を作成し、マップ内にある主な12場面(売場通路、惣菜部門など)の写真を示すことで、それぞれの場面と状況をイメージしやすいようにしました。その上で、各場面の滑りやすさ判定結果(詳細は後述)と場面別の対策ポイントをイラストを用いて端的に示しました。このような構成にしたことで、目指したとおりのパンフレットに仕上げることができました。
滑りやすさの判定
スーパーマーケット各社の協力を得て、実際の店舗を対象とした12場面の床面の静摩擦係数を測定しました。この静摩擦係数はスリップメーター(TL-501, トリニティラボ)にコックシューズ(シェフメイトα-100, 弘進ゴム)を履かせて10回測定し、その平均値を採用しました。写真1は測定時の様子です。
 最終的に各場面の静摩擦係数は、労働安全衛生総合研究所技術指針「安全靴・作業靴技術指針(TR-No.41(2006))」において示されている耐滑性(たいかつせい)の等級に対応する形で滑りやすさを「低:0.3以上」、「許容:0.2以上」、「高:0.2未満」の3段階で判定しました。
対象利用者・活用場面など

基本的には誰でも使うことができますが、主にスーパーマーケットの各社本部の安全衛生担当者や店舗管理者(店長など)の方々が、滑りによる転倒対策を考える際の手軽な資料になればと考えています。今回選定した12場面は本パンフレットを使っていただく方々の店舗と完全に一致するわけではありませんが、似たような場面は多くあると思います。どれくらい滑りやすいのか、そして滑りやすい時にどのような対策をしたらよいのかを検討する際の参考事例集として使っていただけます。

ガイドラインを使うことによる利点、期待される効果など

パンフレットに記載した対策は実際のスーパーマーケット店舗などで実施されている好事例を中心に紹介しています。そのため対策を的確に理解して実施していただければ、滑りによる転倒災害防止が期待できます。

活用事例・文献・URLなど

参考文献:安全靴・作業靴技術指針,労働安全衛生総合研究所技術指針(TR-No.41(2006)),http://www.jniosh.go.jp/publication/tr/abst/TR-No41.html#TR-No41

図表ファイル・参考資料ファイル
オリジナルの出典

スーパーマーケット店舗内の滑りやすさマップ 滑りによる転倒災害を防止しましょう!
安衛研:http://www.jniosh.go.jp/publication/houkoku/houkoku_2016_04.html
厚生労働省:http://anzeninfo.mhlw.go.jp/information/sanjisangyo40.html

推薦者

広報委員会

お問い合わせ
企業名・担当部署名

独立行政法人労働者健康安全機構 労働安全衛生総合研究所 リスク管理研究センター

担当者名

大西明宏

e-mail

aohnish@s.jniosh.johas.go.jp

更新日

2018年10月03日



 


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